間取り変更の見積もりがことのほか安かったので、もう少し見直してさらに便利になるように追加工事をしてもらってもいいかなと思いました。
見積もり提示を待ちながらも、あれこれと考えてもいました。
採用したこと妥協したこと取り混ぜて書き並べてみます。
① 和室のフスマ戸
キッチン出入り口前のフスマ戸は壁にし、代わりに洗面所前から廊下に出入りできるようにした方が便利ではないか?
B子さんはこの和室を客用寝室にも使いたと考えています。
泊まったお客様が、フスマ戸やドアを通りながらリビングを回り込まないで、直接廊下に出たりトイレに行けるのは便利なのではと思います。
確かに二方向にフスマ戸が開けられれば開放的かもしれないが、横側をあけたとしても見えるのはキッチンの中。
これでは意味がないのではと思いました。
理想的なのは両方にフスマ戸があり、臨機応変に使い分けできれば便利でしょう。
さて実際に可能なのかマンション担当者に問い合わせてみました。
答え↓
中間の壁の強度を保証できないので不可という返答でした。
廊下側に移動することは可能とのこと。
どちらか一方のみの選択、さてどちらがいいのか、、、、
検討した結果、ここは標準のままでよいことにしました。
② 洋室(2)=寝室の広さ
カタログの小さな平面図では気にならなかった洋室(2)の柱型が、詳細図ではかなり飛び出していることが判明。
一般にマンションの柱などの構造体は、低層階ほどどっしりと大きく上層階に行くほど細く小さくくなります。
カタログは中層階の基準階で作成されていて、それよりも低層階の今回の物件の実際の柱はカタログよりも大きかったということなのでしょう。
B子さんはこの部屋を寝室として使う予定で、現在お使いのベットを運び入れるつもりでいます。
窓際にスッポリとこのベットが入れば部屋は広く使えますが、柱型の飛び出しによる内法が微妙な寸法なのです。
柱型を避けてベットを配置するとしたら、当初の部屋の寸法よりも広くしなければなりません。
でもそれはWICが狭くなることを意味します。
両方が都合よく成り立つ配置や寸法は?
検討した結果ベットは上図のような配置とし、縦寸法は3mと決めました。
柱型が飛び出た変形のほぼ5帖ほどの広さとなります。
B子さんは、全ての用を済ませてから寝るだけに使うということなので、この広さでも不便ではないかと思います。
B子さんに似たような広さの空間を見ていただき、了解していただきました。
窓際に入る長さの短いベットに買い換える事も検討しました。
ただ、窓の外は共有廊下のため、B子さんとしてはあまり窓際にぴったりと寄せるのも落ち着かないかもしれないとも感じていました。
窓からベットを離し、壁にずらっと本棚を並べるという配置の方が落ち着くようです。
寝室の広さは最小限寝るだけの広さでいい、それよりもウォークインクローゼットの方を広く。
担当営業さんは、寝室は広くゆとりのある方がくつろげるというお考えで、私たちの考え方にずいぶん戸惑っているようなのが、面白いと思いました。^^
③ 和室収納部
B子さんはご両親のお位牌を守っていらっしゃいます。
いずれごく小さな仏壇を買いたいと考えていました。
そのお仏壇を置けるカウンターを造作することにしました。
その横の押入れ。
押し入れといえば通常奥行は半間(約90㎝)です。
標準プランも訂正してもらった詳細図も押し入れの奥行は芯々で80センチでした。
でも本当にこれだけの奥行きが必要なのでしょうか?
B子さんがお持ちの客用敷布団は折りたたむと立てて置くことができるハードタイプです。
ならば布団のしまい方を工夫すれば奥行は80センチもいらないのでは?
客用布団さえ収納できればいいので、横幅もさほど必要ありません。
そこで布団の平面を奥の壁に立てかけるように入れ込むようにして収納することにしました。
布団を三枚折にすると厚みは約20センチ、つまり押し入れは奥行の内寸が40センチあれば敷布団が二枚入る計算になります。
仏壇カウンターの奥行と合わせて芯々で50センチにすることにしました。
和室の両サイドから仏壇と押し入れを取ると、少しではありますが、WIC側から使える収納もふやせます。
ここでデザイン的にひらめいた事があります。
標準プランでは和室に板間がついています。
当初の変更依頼ではこれをとってもらいましたが、このまま飾り床とし、その上部に吊るように仏壇カンターや間仕切り壁を作ったらどうか?
展開図を書いてバランスを検討してみます。
ただこの設計が可能なのか?
マンション工事部に確認してもらったところ、飾り床の幅次第では可能だと回答をいただきました。
相談しながらお金のかからない方向で微調整をしていきました。
決定デザインはこれ↓
④この和室収納部の変更に伴い、廊下側の収納も変更になります。
猫コーナーの寸法は二転三転し、最終的に奥行を狭め、その分WICの幅を広くすることにしました。
わずか10センチの事なのですが、されど10センチです。