2016年11月11日
子供室をどうするか?(2)
新築の場合もなのですが、子供室をどうするかは、いろいろな考え方があります。
初めから完全個室を用意するのが、一般的だと思いますが、
お子さんがまだ幼かったり、ご出産前の場合は、長い間使われない事になりかねません。
もちろんそれまで納戸や書斎、客用寝室などに使う方法もあるでしょう。
その場合は、寝室とつなげるなど、無理なく使えるようにちょっとした工夫をするとようでしょう。
又、当座は吹き抜けにして、必要になったら増築するという方法もありなす。
この場合はあらかじめ梁などの床構造材まではつけておくと後の工事が容易です。
初めから完全個室を造ってしまうのではなく、初めはオープンな多目的なフリースペースにしておいて、
子供の成長に合わせて徐々にクローズしていくという方法もあります。
私はこの方法が得意で、お子様だけではなく御家族全員の経年に沿ったきめ細かなご提案をしています。
手法としては子供室の要素を分解して、家全体の間取りとからめて再構築するのです。
<勉強する><遊ぶ><収納する><寝る>という事は、子供の成長段階によって内容が異なります。
又、各ご家庭の教育に対する考え方も違うでしょう。
それを完全個室にいっしょくたんに閉じ込めて設計するというのは無理があると思うのです。
又、限られた住宅面積を有効に活用するためにもファジーな作り方は有効であると思います。
初めから完全個室を用意するのが、一般的だと思いますが、
お子さんがまだ幼かったり、ご出産前の場合は、長い間使われない事になりかねません。
もちろんそれまで納戸や書斎、客用寝室などに使う方法もあるでしょう。
その場合は、寝室とつなげるなど、無理なく使えるようにちょっとした工夫をするとようでしょう。
又、当座は吹き抜けにして、必要になったら増築するという方法もありなす。
この場合はあらかじめ梁などの床構造材まではつけておくと後の工事が容易です。
初めから完全個室を造ってしまうのではなく、初めはオープンな多目的なフリースペースにしておいて、
子供の成長に合わせて徐々にクローズしていくという方法もあります。
私はこの方法が得意で、お子様だけではなく御家族全員の経年に沿ったきめ細かなご提案をしています。
手法としては子供室の要素を分解して、家全体の間取りとからめて再構築するのです。
<勉強する><遊ぶ><収納する><寝る>という事は、子供の成長段階によって内容が異なります。
又、各ご家庭の教育に対する考え方も違うでしょう。
それを完全個室にいっしょくたんに閉じ込めて設計するというのは無理があると思うのです。
又、限られた住宅面積を有効に活用するためにもファジーな作り方は有効であると思います。
2016年11月11日
子供室をどうするか?
子供部屋についてはいろいろなところから本が何冊も出ているように
語りつくせない奥の深さがあります。
Yさんの場合、今小学生が二人、幼児が二人で、
家中に子ども達のおもちゃや本、服が点在しています。
寝るも勉強するもなんとなく家族といっしょ状態です。
が、一番上のおねえちゃんが
そろそろ自分の部屋がほしいと、言い出しています。
今後成長に合わせて、個室をどう用意してあげるか?
が、大きな課題です。
問題は新築当初将来区切る子供室の数を3つと想定していた事です。
広さは18帖、ホールもあわせると4つに分割できない広さではありません。
しかし、外部窓の位置が悪い。
分割に合わせて窓を新設、あるいは変則の窓になってしまう壁にするか?
そもそもこうまでして4つに分割する必要があるのか?
Yさんが最終的に必要としている個室の数は、
夫婦それぞれの書斎、4人分の子供室の合計6つです。
しかし、当座必要なのは、夫婦各書斎とおねえちゃんの個室準備室です。
高校卒業後就職か進学によって家をでる可能性もあります。
とすると、今後確実に6人で住むのは8年から15年という事になります。
ひょっとすると15年後には夫婦だけの生活になるかもしれないのです。
その為に細かい個室に分断する工事が必要でしょうか?
又、兄弟の年齢差が上下で7歳ある為、
一番下の子が完全個室が必要になった時には、上の子が家を出ている可能性が高いのです。
だったら、子供室は3つでよいのでは?

このように時間差で考えていくと、
その時々に必要な個室の数は家族人数分ではないということになります。
又、仮に高校卒業後もすべての子が同居する事になったら、
その時に改装の二期工事をしても遅くはないのではないか?
つまり、必要な要望を今すべてかなえる必要はないのではという事です。
当座、夫の書斎はそのまま、北側の個室コーナーを妻の仕事コーナー、
フリーの南側を上の子二人の成長に合わせて家具でコーナー分けしていきます。
次に一人だけの男の子を北側の個室部分へ、
その頃には、寝室の定員が半分になるわけですから、
夫婦の書斎を夫の書斎とからめてコーナー分けします。
さて9年後、おねいちゃんが家に留まった場合、
クローゼットを個室に改修します。
この場合だけ外壁に大きな窓を付ける工事をする事になります。
最終的にすべての子供が同居する場合には一階の元和室を夫婦の寝室にしてもいいでしょう。
そのうちにいずれは結婚で独立していくでしょう。
本や服の収納については次回。
2016年11月11日
工事費を安く抑えるために
リフォーム費用を安く抑えたいならば、出来るだけ現状を壊さない事です。
例えば床。
前回も書いたように既存の床材をはがして張り替えようとすると、
壁の幅木、ドア枠すべてを取ったり、加工しなければならなくなります。
出た廃材の処理費用も発生します。
又、外部窓を新設するなど、外壁をいじる事も極力避けたいです。
不要になったドア等を再利用すれば有効利用はできるのですが、
寸法調整など加工が必要だと、かえって高くつく場合もあります。
これらを踏まえつつ、必要な部分を見極め、大胆に改修の計画を立てるのです。
今回のYさんの場合、当初はLDKの床と壁の改修だけの予定でした。
いくらの予算オーバーで、どこまで出来るか?
シビアな条件でのプランニングになります。
しかし、表面的な普通のリフォームでは面白くないし、
お金をかける意義もないでしょう。
Yさんに喜んでもらえ、予算も納得のできる改修の提案をしないと
工事自体が中止になりかねません。
工事に踏み切れる様な魅力的な提案をしなければなりません。
自分の儲け以前に、今改修をする事がYさんにとって価値があるのだと
確信すればこそ、この工事を実現したいと思いました。
例えば床。
前回も書いたように既存の床材をはがして張り替えようとすると、
壁の幅木、ドア枠すべてを取ったり、加工しなければならなくなります。
出た廃材の処理費用も発生します。
又、外部窓を新設するなど、外壁をいじる事も極力避けたいです。
不要になったドア等を再利用すれば有効利用はできるのですが、
寸法調整など加工が必要だと、かえって高くつく場合もあります。
これらを踏まえつつ、必要な部分を見極め、大胆に改修の計画を立てるのです。
今回のYさんの場合、当初はLDKの床と壁の改修だけの予定でした。
いくらの予算オーバーで、どこまで出来るか?
シビアな条件でのプランニングになります。
しかし、表面的な普通のリフォームでは面白くないし、
お金をかける意義もないでしょう。
Yさんに喜んでもらえ、予算も納得のできる改修の提案をしないと
工事自体が中止になりかねません。
工事に踏み切れる様な魅力的な提案をしなければなりません。
自分の儲け以前に、今改修をする事がYさんにとって価値があるのだと
確信すればこそ、この工事を実現したいと思いました。
2016年11月11日
次々とご要望が、、、

Y宅にうかがう度にYさんが、
ここに窓があけられないかしら?
この壁に小窓が造れる?
と、おそるおそる訊ねてくるの。
ん?何で?何の目的で?暗いから窓をあけたいの?
と、よくよく聞いてみると、通風が悪かったり、お子さんとコミュニケーションが取りたかったり。
分かった!解決策や出来るできないは、プロであるこっちが考えるから、
Yさん、どんなに無理無茶に思えても、したいことみんなゆうてみい、と言ったの。
そしたら、出るわ出るわ、、、
1.二階の子供部屋を仕切って、人数分(四人)に分けたい。
2.絵本や雑誌、文庫本など家中の本をまとめるホームライブラリーがほしい。
3.奥様の仕事スペースがほしい。
4.ピアノ室からDKを覗けるようにしたい。ダイニングで勉強する子供の声に答えたいから。
5.下駄箱の奥行きを小さくしたい。
(下足に限らず収納の奥行きは浅く、開口部が広い方が使い勝手が良い。)
6.お雛様、五月人形等の収納及び飾るスペースを確保したい。
7.クローゼットを使いやすくしたい。
8.二階に水汲み手洗い器がほしい。幼児のお休み前の歯磨き場が二階にあると便利。
9.風が通る様にしたい。
この要望を出来るだけお金のかからない方法でかなえたいのです。
そうそう、前回の
10.床を張り替えたい。
11.和室を洗濯管理室に。
12.狭い玄関を何とかしたい。
13.狭いダイニングを広くしたい。
という要望もありました。
さてどうクリアーするか?
解決策は次回!
皆さんも考えてみてね。
2016年11月11日
床をどうする
Yさんの床は新建材で、夏場など汗でぺたぺたと足跡が付くのだとか。
それが嫌でたまらなく、何とかしたいと以前に地元の大きなリフォーム会社に相談したのだとか。
まだ新しくきれいな床なので、張替えではなく、防塵ワックス処理での解決方法を提案されたそうです。
他の悩み事である玄関が暗くて狭いの解決策として、玄関脇に室内開口部を開け、
玄関正面の階段の手すりを取り払いバーのみにする案を提示され、その総額が70万ほど。
Yさんは工事内容と金額のバランスに納得がいかず、改装工事はストップしていました。
この会社の失敗は、Yさんの希望を計りそこなった事だと思います。
Yさんの本音は天然材の床にしたかったのだと思います。
確かにまだ新しい床を張り替えるのはもったいない話です。
しかし、気にいらないのなら我慢せずに思い切りも必要なのです。
又、玄関の改装案もあまり魅力的とはいえません。
床材を変更する方法としては、既存の床を撤去して張りかえる方法と、
既存の上から直張りする方法があります。
後者の方法だと施工も簡単で、費用も安く出来ます。
ただ床材の厚さ分床が若干高くなるわけで、室内外に支障が生じる可能性もあります。
床の一部だけ張り替える場合には若干の段差も生じます。
Yさんには後者の方法をお勧めしました。
さて、床材を何にするか?
Yさんはどこかで見たメープル材に魅力を感じていました。
しかし、メープル材は希少で高価です。
又、パイン材も好みでした。
ただ、パイン材は柔らかく、室内犬を飼い始めたので床が傷つく可能性があります。

この頃私が仕事をもらっている設計事務所が設計した家の内覧会があり、
参考の為にYさんをお連れしました。
床材はスギで、これもなかなか良かったのですが、Yさんには日本的すぎて好みではなかったようです。
この設計事務所は木材屋が前身の建設会社と懇意でどの床材も用意は可能でした。
Yさんは設計家とじっくり話し、ここに依頼してもいいと思ったようです。
これは私としても願ったりな話でした。
工事内容がだんだん大きくなってきて、無償の範囲を越えてきていたので、
この設計事務所関係のところで工事をしてくれれば、報酬がもらいやすかったからです。
ということで、この時点で正式な仕事になったのです。
床材を決めるために設計事務所から見本を見せてもらったり、
建材市場などまで現物を見せる為にお連れしたりしました。
犬の事を考えると硬い材がいいのですが、Yさんは白っぽいものが好みなのです。
白系は柔らかい材が多いです。
Yさんは、なかなか決めかねていました。
そこで私は、傷は付いたら補修すると割り切って、安価で好みのパイン材にしたらどうでしょうか?
と提案しました。
時には背中を押してあげる事も必要です。
パイン床に決定。
*写真は上から、メープル材、カバ(バーチ)材、パイン材、ナラ材です。
それが嫌でたまらなく、何とかしたいと以前に地元の大きなリフォーム会社に相談したのだとか。
まだ新しくきれいな床なので、張替えではなく、防塵ワックス処理での解決方法を提案されたそうです。
他の悩み事である玄関が暗くて狭いの解決策として、玄関脇に室内開口部を開け、
玄関正面の階段の手すりを取り払いバーのみにする案を提示され、その総額が70万ほど。
Yさんは工事内容と金額のバランスに納得がいかず、改装工事はストップしていました。
この会社の失敗は、Yさんの希望を計りそこなった事だと思います。
Yさんの本音は天然材の床にしたかったのだと思います。
確かにまだ新しい床を張り替えるのはもったいない話です。
しかし、気にいらないのなら我慢せずに思い切りも必要なのです。
又、玄関の改装案もあまり魅力的とはいえません。
床材を変更する方法としては、既存の床を撤去して張りかえる方法と、
既存の上から直張りする方法があります。
後者の方法だと施工も簡単で、費用も安く出来ます。
ただ床材の厚さ分床が若干高くなるわけで、室内外に支障が生じる可能性もあります。
床の一部だけ張り替える場合には若干の段差も生じます。
Yさんには後者の方法をお勧めしました。
さて、床材を何にするか?
Yさんはどこかで見たメープル材に魅力を感じていました。
しかし、メープル材は希少で高価です。
又、パイン材も好みでした。
ただ、パイン材は柔らかく、室内犬を飼い始めたので床が傷つく可能性があります。

この頃私が仕事をもらっている設計事務所が設計した家の内覧会があり、
参考の為にYさんをお連れしました。
床材はスギで、これもなかなか良かったのですが、Yさんには日本的すぎて好みではなかったようです。
この設計事務所は木材屋が前身の建設会社と懇意でどの床材も用意は可能でした。
Yさんは設計家とじっくり話し、ここに依頼してもいいと思ったようです。
これは私としても願ったりな話でした。
工事内容がだんだん大きくなってきて、無償の範囲を越えてきていたので、
この設計事務所関係のところで工事をしてくれれば、報酬がもらいやすかったからです。
ということで、この時点で正式な仕事になったのです。
床材を決めるために設計事務所から見本を見せてもらったり、
建材市場などまで現物を見せる為にお連れしたりしました。
犬の事を考えると硬い材がいいのですが、Yさんは白っぽいものが好みなのです。
白系は柔らかい材が多いです。
Yさんは、なかなか決めかねていました。
そこで私は、傷は付いたら補修すると割り切って、安価で好みのパイン材にしたらどうでしょうか?
と提案しました。
時には背中を押してあげる事も必要です。
パイン床に決定。
*写真は上から、メープル材、カバ(バーチ)材、パイン材、ナラ材です。
2016年11月11日
家族構成と間取り

Yさん宅の一階に和室があるのですが、みたところあまり有効に使われてない様でした。
ワンちゃんのゲージとトイレがあるだけです。
???
Yさんいわく、いずれ旦那様の親御さんを呼ぶかもしれないから、
老人室目的と来客の泊まる部屋として用意した、とのこと。
でも泊り客は年にあるかないか、親御さんもまだお元気で当分同居はなさそう。
同居するのかどうかもまったく未定なのだとか。
確かに予備室として和室があった方が、と思いますよね。
私は、あくまでも日常の家族の為の空間を主体にすべきで、
予備の部屋は普段は日常に溶け込むようにプランニングするべきだと思います。
余裕のある大きな家以外は、開かずの間はもったいないですよ。
Yさん宅の和室は個室として独立しているので、普段使うには不便なのです。
水周りは普通の広さで狭くはありません。
しかし、Yさんは6人家族です。
お子さんが4人もいます。
いずれ年頃になったときに、この広さで狭くないかしら?
今だって朝のグルーミングで混雑しないかしら?
着替えは?
ああ、やはり洗面脱衣室の前の廊下に子ども達の下着や普段着等の収納だながありました。
写真は元1間の押入れをご自分で改造した収納棚です。
YさんはDIYをなさるのです。
子供が小さいうちは、2階の寝室のクローゼットよりも
リビングの近くに着替えの収納があったほうが便利です。
クローゼットをどこに作るか?はプランニングの一つのテーマです。
一般的には各寝室、個室に設けるでしょう。
しかし、案外一階のリビングに脱ぎ散らかしていないでしょうか?
又は隣接する和室で着替えたり。
そのような現状に合わせて、脱衣室に隣接させたり、
玄関の下足を含めたウオークインクローゼットにしたりするプランもあります。
生活の仕方に合わせて間取りを考えていきましょう。
Yさんには、和室の床をフローリングにし、洗面脱衣室と動線を結び、
室内物干し場兼子ども達のクローゼット兼フリースペースに改装してはと提案しました。
畳3枚を置いて、そこで洗濯物をたたんだり、
旦那様が仕事をしたり、子供のお昼寝や客用寝室にしたりと
今よりはずっと有効に使えるようになります。
予算予定のある事なので、ほんの参考程度に提案してみたのです。
ところがYさんは、とても興味をしめしました。
実は来春から奥様は仕事に復帰する予定なのだとか。
それに伴い家事がしやすく、又子ども達がお手伝いしやすい方法を探していたのでした。
現状は洗面脱衣室にある洗濯機から廊下を大きくまわりこんで、
台所の勝手口外に干し、取り込んだものは2階へ持って上がり仕分けをしていました。
洗濯機~室内物干し~外物干しがほぼ直線の動線は便利です。
又、室内物干し場と子供のクローゼットが同じ部屋なので、
子供でも簡単に片付ける事ができます。
現状よりもはるかに使いよくなるものの、奥さんは、
始めは予算を考えて、お金を貯めてから再工事しようかと迷っていました。
しかし、私は、もう仕事の再開が確実であるならば、
工事は今して、家事の負担を極力減らし、仕事に集中できる方がよい、
お金は借りてでも働けば返せるのだからと思いました。
結局奥さんはどうせ工事するのなら
仕事再開の前に働きやすいように環境を整える事を選びました。
Posted by amanafu(あまなふ) at
20:58
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2016年11月11日
家族構成と間取り
Yさんのお宅にうかがって、気になったことがあります。
Yさんの家族構成と家の間取りのバランスが悪いように感じました。
まず、二階のプライベートゾーンです。
いずれ一人ずつの子供部屋に仕切る予定の空間が18帖あります。
子ども達のおもちゃや本机などが置いてあります。
一方8帖の寝室に6人が寝ています。
ん?何故この狭い部屋に皆で寝ているの?
まだ子供室に仕切らないなら、こっちの18帖を適当に仕切って
6人の広々とした寝室にしたらいいのに、と単純に疑問を持ちました。
するとYさんいわく、8帖が寝室と思いこんでいたので、
別の部屋で寝るという発想がまったくなかったのだとか。
(爆笑)
部屋名が先入観になって、家の自由な使い方が出来なくなりがちです。
特に子供部屋は柔軟に考えた方がいいと思います。
まだ出産前の若夫婦が新築する場合、実際に個室の子供部屋が必要になるまで
10年以上あると思われます。
それまで広い空間を遊ばせておくのはもったいない話です。
夫婦寝室とからめてもっと有効に使えるようなプランにした方がいいと思います。
つづく
2016年11月11日
ツーバイフォーの壁は取れるのか?
一般的にツーバイは壁で支える構造ゆえ、柱と梁で支える在来工法に比べて
リフォームの自由度は極端に少ないと思われています。
耐震性能のよさと引き換えにして、納得されている方も多いのではないでしょうか?
でも本当にそうなの?
Yさんのお宅もツーバイ工法の住宅メーカーの家でした。
一応自由設計という事ですが、基本パターンのアレンジ程度だったようです。
一般的な基本の間取りは夫婦に子供が2人前後を想定しているようです。
Yさんのようにお子さんが4人というご家庭がお住まいを考える時には、
設計に力を入れているところにまかせるか、よほど注意深く間取り作りをする必要があります。
しかし、知識のない方には難しい事なんですね。
私はそういう方と施工業者の間に入って、アドバイスをしてさしあげたいと考えているのです。
私は以前ツーバイが主体のある住宅メーカーの営業設計を請け負っていた事があります。
設計上のマニュアルがぶ厚くて、私は全部理解できませんでした。
ツーバイはごく初期の段階から壁構造にしばられています。
だから後々間取りをいじるとそのつど全体に影響してしまいます。
出来なくはないけれど手間ですよね。
ゆえに会社側としては基本プランの範囲内でお客様を納得させたいのです。
別の会社でしたが、私がいろいろ提案して、客に知恵をつけるなとしかられた事があります。
すべての業界がそうだとは言いませんが、会社本位の経営というのは現実にあるのです。
もちろん、その為に安く提供できるという事もあるでしょうが。
Yさんに話を戻しましょう。
まず、売主のメーカーに問い合わせてみるようにアドバイスしました。
そこで構造設計をしているわけですから。
しかし返事はなかなか来なかったです。
そりゃそうよね。
安易にしたら責任問題ですから。
やっときた返答は壁の片方(外壁側は残す)なら取れますというもの。
でもやはり消極的でやりたくなさそう。
(後にメーカーに聞いたらだめと言われるのがおちと知りました。)
次に確認申請を出した役所に聞いてみました。
答えは得られなかったです。
役所の勧める耐震補強の対象は在来工法だけですし、
基準法上も2階建ての住宅は対象外で、
リフォームの壁については分からないんですよ。
次にネットで相談。
録らない方がよいの意見多し。
次に仕事をもらっている設計事務所に。
ツーバイの壁を取り、在来の筋交い現しの壁と梁で代用でき、壁の位置も理論上自由との事。
心配なら構造設計も出しますよと。
これ一番魅力的。
Yさんに、ダイニングテーブルの配置とからめ、
壁面の中央にバッテンの筋交いが見えるプランを提案しました。
壁板は貼らずに、構造柱や筋交いは化粧材現しとします。
これならば視線が抜けますので、狭さは感じません。
又、キッチンセットも出来る限り台所側に動かす事で、ダイニングスペースを広げます。
今までキッチンの流しと平行に置いていたテーブルを
キッチンセットに直角に向けて配置します。
これならテーブルの奥へはリビングから入れます。
さらにその奥の窓際には収納付きの作業カウンターも設置できます。
Yさんはかなり気に入ったご様子。
リフォーム計画は静かに動き出しました。

リフォームの自由度は極端に少ないと思われています。
耐震性能のよさと引き換えにして、納得されている方も多いのではないでしょうか?
でも本当にそうなの?
Yさんのお宅もツーバイ工法の住宅メーカーの家でした。
一応自由設計という事ですが、基本パターンのアレンジ程度だったようです。
一般的な基本の間取りは夫婦に子供が2人前後を想定しているようです。
Yさんのようにお子さんが4人というご家庭がお住まいを考える時には、
設計に力を入れているところにまかせるか、よほど注意深く間取り作りをする必要があります。
しかし、知識のない方には難しい事なんですね。
私はそういう方と施工業者の間に入って、アドバイスをしてさしあげたいと考えているのです。
私は以前ツーバイが主体のある住宅メーカーの営業設計を請け負っていた事があります。
設計上のマニュアルがぶ厚くて、私は全部理解できませんでした。
ツーバイはごく初期の段階から壁構造にしばられています。
だから後々間取りをいじるとそのつど全体に影響してしまいます。
出来なくはないけれど手間ですよね。
ゆえに会社側としては基本プランの範囲内でお客様を納得させたいのです。
別の会社でしたが、私がいろいろ提案して、客に知恵をつけるなとしかられた事があります。
すべての業界がそうだとは言いませんが、会社本位の経営というのは現実にあるのです。
もちろん、その為に安く提供できるという事もあるでしょうが。
Yさんに話を戻しましょう。
まず、売主のメーカーに問い合わせてみるようにアドバイスしました。
そこで構造設計をしているわけですから。
しかし返事はなかなか来なかったです。
そりゃそうよね。
安易にしたら責任問題ですから。
やっときた返答は壁の片方(外壁側は残す)なら取れますというもの。
でもやはり消極的でやりたくなさそう。
(後にメーカーに聞いたらだめと言われるのがおちと知りました。)
次に確認申請を出した役所に聞いてみました。
答えは得られなかったです。
役所の勧める耐震補強の対象は在来工法だけですし、
基準法上も2階建ての住宅は対象外で、
リフォームの壁については分からないんですよ。
次にネットで相談。
録らない方がよいの意見多し。

次に仕事をもらっている設計事務所に。
ツーバイの壁を取り、在来の筋交い現しの壁と梁で代用でき、壁の位置も理論上自由との事。
心配なら構造設計も出しますよと。
これ一番魅力的。
Yさんに、ダイニングテーブルの配置とからめ、
壁面の中央にバッテンの筋交いが見えるプランを提案しました。
壁板は貼らずに、構造柱や筋交いは化粧材現しとします。
これならば視線が抜けますので、狭さは感じません。
又、キッチンセットも出来る限り台所側に動かす事で、ダイニングスペースを広げます。
今までキッチンの流しと平行に置いていたテーブルを
キッチンセットに直角に向けて配置します。
これならテーブルの奥へはリビングから入れます。
さらにその奥の窓際には収納付きの作業カウンターも設置できます。
Yさんはかなり気に入ったご様子。
リフォーム計画は静かに動き出しました。

2016年11月11日
非公開ブログからの移設
皆様はじめまして。
非公開ブログから移設してビジネスブログを開設しました。
以下、過去記事を転記していきます。
<2006年11月>
子育てもぼちぼち手が離れてきたので、
少しずつ昔の仕事を再開しています。
今は設計事務所から依頼された住宅や
商業施設のプランアドバイスの仕事をしています。
もうすぐリフォームの工事が始まるので、
その進行状況をつれずれに書いていこうと思います。
ママ友どうしの立ち話で、なにげに
「設計の仕事してるから,なにかお住まいの悩みがあったら、気楽に相談してね。」
と言っていたの。
いずれは一般の方へのアドバイスの仕事が出来ないかと考えていたので。
その為のモニターぐらいの気持ちだったのよ。
何事もアピールしていかないと始まらないしね。
するとLDKのリフォ-ムを考えているんだけど、、、と。
この方がYさんです。
ママ友どうしの立ち話で、なにげに
「設計の仕事してるから,なにかお住まいの悩みがあったら、気楽に相談してね。」
と言っていたの。
いずれは一般の方へのアドバイスの仕事が出来ないかと考えていたので。
その為のモニターぐらいの気持ちだったのよ。
何事もアピールしていかないと始まらないしね。
するとLDKのリフォ-ムを考えているんだけど、、、と。
この方がYさんです。
お悩みは
ダイニングが狭い。
床を自然素材に張り替えたい。
という事で、さっそくゲンチョウ(現場調査)。

なるほど狭い!
ツーバイフォーの壁が、LDKをDKとリビングに分けていて、真ん中に一間の両引き込み戸。
ダイニングは6帖もない広さ。
Yさんのご家族は、ご夫婦とお子さん4人の6人家族。
大きなテーブルと6人分のいすやベンチで、ダイニングは身動きもできない状態。
今はまだ小さな子ども達も、成長して体が大きくなったらどうなってしまうんだろう???
ハウスメーカーのセンスのなさ、提案力のなさですね。
新築当初、すでにお子さんの人数は分かっていたのだとか。
だったらどうしてこんな狭いダイニングにするかなあ?
これならばまだ多少狭くなっても、壁の位置をキッチン側に寄せて
ワンルームのLDの方がまだましだったんじゃない?
とにかく現状は大きなテーブルが真ん中にあり、
DとLの行き来に仕切りの袖壁が邪魔。
Yさんは「この壁、取れないかしら、、、無理よね。」と。
う~ん、ツーバイの壁を取る、かあ。
普通はやらないよねえ、、、
ああ、そんなすがる目で見ないでええ。
わかった、詳しい人に聞いてみるから。
と、これがちょこっとリフォームだったはずが、
大工事になる始まりだったのです。
つづく
非公開ブログから移設してビジネスブログを開設しました。
以下、過去記事を転記していきます。
<2006年11月>
子育てもぼちぼち手が離れてきたので、
少しずつ昔の仕事を再開しています。
今は設計事務所から依頼された住宅や
商業施設のプランアドバイスの仕事をしています。
もうすぐリフォームの工事が始まるので、
その進行状況をつれずれに書いていこうと思います。
ママ友どうしの立ち話で、なにげに
「設計の仕事してるから,なにかお住まいの悩みがあったら、気楽に相談してね。」
と言っていたの。
いずれは一般の方へのアドバイスの仕事が出来ないかと考えていたので。
その為のモニターぐらいの気持ちだったのよ。
何事もアピールしていかないと始まらないしね。
するとLDKのリフォ-ムを考えているんだけど、、、と。
この方がYさんです。
ママ友どうしの立ち話で、なにげに
「設計の仕事してるから,なにかお住まいの悩みがあったら、気楽に相談してね。」
と言っていたの。
いずれは一般の方へのアドバイスの仕事が出来ないかと考えていたので。
その為のモニターぐらいの気持ちだったのよ。
何事もアピールしていかないと始まらないしね。
するとLDKのリフォ-ムを考えているんだけど、、、と。
この方がYさんです。
お悩みは
ダイニングが狭い。
床を自然素材に張り替えたい。
という事で、さっそくゲンチョウ(現場調査)。

なるほど狭い!
ツーバイフォーの壁が、LDKをDKとリビングに分けていて、真ん中に一間の両引き込み戸。
ダイニングは6帖もない広さ。
Yさんのご家族は、ご夫婦とお子さん4人の6人家族。
大きなテーブルと6人分のいすやベンチで、ダイニングは身動きもできない状態。
今はまだ小さな子ども達も、成長して体が大きくなったらどうなってしまうんだろう???
ハウスメーカーのセンスのなさ、提案力のなさですね。
新築当初、すでにお子さんの人数は分かっていたのだとか。
だったらどうしてこんな狭いダイニングにするかなあ?
これならばまだ多少狭くなっても、壁の位置をキッチン側に寄せて
ワンルームのLDの方がまだましだったんじゃない?
とにかく現状は大きなテーブルが真ん中にあり、
DとLの行き来に仕切りの袖壁が邪魔。
Yさんは「この壁、取れないかしら、、、無理よね。」と。
う~ん、ツーバイの壁を取る、かあ。
普通はやらないよねえ、、、
ああ、そんなすがる目で見ないでええ。
わかった、詳しい人に聞いてみるから。
と、これがちょこっとリフォームだったはずが、
大工事になる始まりだったのです。
つづく